高橋知事は(北京を訪問した際)北京市の中国人民対外友好協会で、日本語を学ぶ中国人学生ら約120人が参加する「北海道プレゼンテーション」に出席。道と 中国との交流の歴史を紹介しながら、北海道の大学への留学を呼びかけた。続いて中国在住の道出身者と意見交換。参加者からは、北海道のイメージが若者を中 心に良好だという声が相次ぎ、高橋知事は「北海道の高いブランド力を、中国との関係強化に活用したい」と話した。
意見交換会の会場になった「和縁亭(わえんてい)」は、北京では珍しい本格的な北海道料理店だ。経営者は道華僑華人連合会長の富長林さん (51)と、妻の烏日娜さん(44)。札幌市で中華料理店や和食店を展開し、昨年6月に北京に出店した。2人は中国人向けに北海道旅行を企画する会社も経 営しており、烏さんは「『日本(が好き)というよりも北海道が好き』という中国人が多い」と話す。理由は新鮮な農水産物だけではない、と言う。「中国の大 都市では大気汚染が問題になっていて、北海道の広くて青い空だけでも喜ばれる。道民が外国人観光客に親切なのも大きい」
道などによると、中国で北海道人気が広がったきっかけは、2009年に大ヒットした映画「非誠勿擾(フェイチェンウーラオ)」(邦題「狙った恋 の落とし方。」)だった。人気俳優を起用したラブコメディーで、舞台は阿寒湖や知床など。これで北海道の風景が中国で広く知られるようになった。08、 09年度は10万人に届いていなかった中国からの来道者が、東日本大震災と尖閣問題による落ち込みを経て、13年度は15万8300人に達した。
「朝日新聞」2014年10月20日報道より

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