日中国交正常化40周年を記念する特別展「書聖王羲之」(主催:東京国立博物館、毎日新聞社、NHK、NHKプロモーション 後援:日本外務省)が現在、東京国立博物館・平成館(東京・上野公園)で開催されている。会期は22日から3月3日まで。「中国青年報」が伝えた。
東京国立博物館は昨年、中国文化と日中文化交流をテーマに、「北京故宮博物院200選」「青山杉雨の眼と書」「中国山水画の20世紀—中国美術館名品選」「中国の王朝の至宝」の4回の特別展を開催している。
特別展「書聖王羲之」には日本の国宝7点、重要文化財8点を含む、書道作品163点が展示されており、全3章にわかれている。第1章は王羲之の 臨書(写し)で、国宝「孔侍中帖」のほか、「妹至帖」「行穣帖」などが公開された。第2章は「定武蘭亭序」(許彦先本、独孤本、韓珠船本など)、「蘭亭図 巻」(万暦本など)、また明代-清代の書家・王鐸による臨書など、東晋代や宋代以降の「蘭亭序」を含む、さまざまな「蘭亭序」の集大成となっている。第3 章は王羲之書道の源流からの発展、および後世の書芸に対する深遠な影響が重点的に展示され、王羲之の子孫・王智永の隋代の作品「真草千字文」、北宋代・米 フツの作品「行書虹県詩巻」などが披露された。貴重で精美な展示品の数々は壮観で、入場者は感嘆し、我を忘れて見入っていた。
会場の解説員によると、展示品の一部は4-6世紀のお経の写しが含まれる。また王羲之の書道作品に現われる歴代皇帝、文人・書家、各界所蔵家に よる前書き・後書きや印、賞賛の句のほとんどは肉筆であり、これらも書道芸術の逸品中の逸品だ。なかでも明代の書画家・董其昌が「行穣帖」を観て「この巻 は吉祥の雲に覆われ、肉眼で感ずることはできない」と記し、有名な所蔵家である呉廷、陳継倫にも確認してもらうほどであった。王羲之の書への賞賛の気持ち が活き活きと伝わっている。(編集HT)